フリーランスは“ジワジワとした衰退”を突破する起爆剤。事業成果だけでなく社内の風土までも変える存在になる
株式会社TeN&Co.
EC事業部 執行役員事業部長 池田 様
Web領域全般の広告代理店事業を主幹としつつ、自社でもEC・メディア事業を展開。
コスト高が加速させたインハウス化。社内情報のガラパゴス化を解決するためフリーランス活用を起爆剤に
池田 様:
弊社はWeb領域全般の広告代理店事業を主幹事業としています。また自社でもECやメディア事業などをスピンアウトしており、「事業主」と「代理店としての支援」の両輪で事業を行っています。
代理店、事業主としてどちらの事業も行っているからこそ見えてくる社内課題がありました。事業主側の課題としてはCPA(顧客獲得単価)や原価などのコスト上昇です。CPAは商品によって違いはあるものの、全体的に年々10~15%ずつ上がってきていますし、原価も上昇していて従来のEC事業のPLモデルが合わなくなってきています。
また、嗜好性の高い商品のLTV(顧客生涯価値)は下がっている傾向にあります。そのため、コストを抑えるために事業をインハウス化(社内完結型の体制)する傾向にありました。
しかし、その副作用として知識のガラパゴス化が生まれてしまいました。以前は外部パートナーからの知見や最新トレンドに触れる機会がありましたが、各部門が内製化されていくことで情報の流入が止まってしまいました。責任者である私の知識量が事業のアップサイドになってしまい、社内の情報に限りがある状態が続いてしまっていたのです。
さらに事業主、代理店事業にも共通した課題として、ハック主義に陥ってしまったことがあります。「これをやればうまくいく」といった即効性のある手法が目まぐるしいスピードでシェアされていますが、それを単に模倣するだけでは全く同じ成果が得られるとは限りません。ツールや手段が飛躍的に増えている今だからこそ、表面的な成功例だけではなく「なぜそれが成功したのか」という背景に目を向ける必要があると考えています。
短期的には数字が伸びても、それが本質的な成果につながっていないケースが多く、支援の質そのものを中長期的に高めていく動きは、実は市場の中でもなかなか増えていないように感じます。
だからこそ、最新の情報を外からキャッチアップしつつ、社内の人間が課題に対して根本的に向き合う必要がありましたが、それができる人材が不在の組織体制になっていたのです。
フリーランス活用に失敗した経験から見えた企業側の課題
池田 様:
Expert Partners Marketing導入以前からフリーランス活用には取り組んでいましたが、当時はうまくいきませんでした。その要因は2つあります。1つ目は私たち受け入れ側の理解不足や目標設定のあいまいさです。
最初は「広告運用ができる人がいれば強くなるだろう」くらいの認識で業務委託を依頼し、具体的な役割やKPIの定義は曖昧なままスタートしました。
その結果、採用※後に「思っていた動きと違う」「成果が見えない」といったすれ違いが起こりました。特に、知人を通じて業務委託をお願いしていた初期は言いたいことも言えない関係性がパフォーマンス低下に繋がっていたと考えています。
2つ目の要因としてはフリーランスの時間対効果への意識のズレです。フリーランスの方々は基本的に限られた時間のなかでいかに効率的に成果を最大化するかを考えています。だからこそ、失敗も大きな成功もしない80点ぐらいを確実に取りに行くようなスタンスになりやすいと考えています。
一方、企業側はフリーランスに対し「オーダーに対して120点で応えてくれる」ことを期待しています。この意識のズレがフリーランスを登用してもうまくいかない要因であったと痛感しています。
この経験から、企業側の意識や向き合い方を変えなければうまくいかないと考えました。
一人のフリーランスが組織の空気を変えた
池田 様:
我々の事業部は新卒採用を積極的には行なっておらず、中途採用をメインに行っていました。社会人としてのスキルや常識が備わった人材は多いけれど、ベンチャーに必要な“ガムシャラさ”や“突破力”がやや足りなかったと感じています。結果として成果は出るけど全体的にバランサータイプが多い、のどかな組織になっていました。
問題は、これらの課題が直ちに表面化するものではないという点です。組織は一見うまく回っているように見えても、例えば「情報の流れが悪くなった」「前のめりな動きが減った」などのサインが少しずつ積み重なり、緊急じゃないけど重要な課題が山積していました。それらを放置すれば、いずれは人材不足で案件が受けられなくなったり知見不足で成果が出なくなったりといった致命的な状況になってしまいます。“ジワジワとした衰退”に繋がると危機感を抱いていました。
これらの課題に対してどう対処していこうか考えていたところ、Expert Partners Marketingのコンサルタントの方と出会い、フリーランスを採用※することで、弊社の課題解決を合理的に進められると思いました。一回失敗した経験もありましたが、フリーランスとの向き合い方や目線合わせもコンサルタントの方と一緒に決められたのも良かったと思います。コミュニケーションに齟齬が生じてもすぐに間に入って調整してくれて、これができるのはExpert Partners Marketingだけだと思います。
Expert Partners Marketingから紹介していただいたフリーランスがジョインしてから、組織に明らかな変化がありました。
空気が引き締まり、動き出した感覚がありました。周囲のメンバーにも「自分もやらなければ」という意識を生み出してくれたと思います。特に若い彼が率先して動く姿勢は、社内の30代メンバーにとって良い刺激となったのではないでしょうか。
さらにフリーランスがもたらしてくれたもう一つの大きな価値は、上流からの視点です。
私たちのような組織では、どうしても目の前のKPIやタスクに注力してしまって視点が「川下」に偏りがちです。しかし彼は「この広告施策が正しいか」ではなく、「そもそもこのプロジェクトのコミュニケーション設計は正しいのか?」といった、根本的な問いを立ててくれます。単なるオペレーション支援にとどまらず、戦略レベルでの会話が可能になりました。結果としてナレッジ共有の風通しがよくなり、組織全体の視野が一段上がった印象があります。
彼の仕事を通じて、一人のフリーランスが業務の支援だけでなく、組織そのものの構造や思考、そして空気感まで変えることができることを実感しています。
フリーランスは最速で社内の課題を解決するための力強いパートナー
池田 様:
フリーランスの採用※は、目の前にある重要度の高い課題を最短で解決する手段だと思っています。
もちろん正社員を採用する選択肢もありますが、採用には時間もお金もかかりますし、入ってからも教育コストがかかります。また、ミスマッチのリスクもあるので、仮にいい人を採れても、すぐに成果が出るかと言われると、難しいところもあります。
それに対して、フリーランスは今必要な人を今すぐアサインできます。しかも、ある程度の経験値やスキルセットがある方が多いので立ち上がりも早い。これはかなり大きいです。
また弊社が行っているような広告やダイレクトマーケティングの領域は、本当に優秀な人を直登用で採ることが難しくなってきていると感じています。
だからこそ、私はフリーランスという選択肢にすごく可能性を感じているんです。本当に必要なスキルとマインドを持った人に、必要なときに最速でジョインしてもらえるという点では、むしろ正社員よりも期待できるケースも多くあると思っています。
また、よくフリーランスの登用と比較対象になるのが代理店ですが、結局成果を出すか出さないかは、会社ごとではなく“誰”が担当になるか、で決まると思います。「この代理店が強い」ではなく「この代理店の“〇〇さん”が強い」みたいな話ばかりなんですよね。そういう強い担当者じゃなかったら、成果は全然変わってしまう。であれば、最初から“その人”に個人としてお願いした方が確実ですし効率的です。
代理店だとマージンも発生しますし、結局、費用対効果で見ると高くつくケースも多い。成果が伴っていればいいけど、「この人がいないからうまくいかなかった」っていうのが、代理店に依頼する最大のリスクなんですよね。
こういった「代理店」では実現できなかった“人の指名”という壁もフリーランスでは突破できると考えています。
フリーランスをただの“外注”で終わらせない。ポテンシャルを最大化させるのは「ビジョンを語る」姿勢
池田 様:
私は成果を引き出すのは関わり方にあると考えています。正社員とフリーランス、働き方は違っていても、「人」として向き合うことの本質は変わりません。
過去の経験から痛感しているのは、「業務委託だからこそ、人として向き合わなければ成果は出ない」ということです。
「タスクを任せておけばOK」そんな考え方をしていると、どうしてもアウトプットは“最低限”になりがちです。
でも、人として信頼し合い、ビジョンや事業の方向性まで共有できていたら、フリーランスも時間や意欲をこちらに向けてくれるようになります。
むしろ、フリーランスは「自分の裁量で時間配分ができる」という特性があるからこそ、相手の本気度に応じて自発的に深く関与してくれることがあると実感しています。今回私たちは意識的に正社員と同じレベルで事業の方向性や想いを伝えるようにしました。
たとえば「この事業は何を目指しているのか」「なぜ今この仕事が重要なのか」といったことをしっかり共有するようにしました。その結果、単なる“外注”ではなく、自分の意志で事業に対して向き合うパートナーになってくれました。時間単価に対する成果以上に、事業全体を俯瞰しながら、どう貢献できるかを自ら考えて動いてくれる。これは、発注者として本当にありがたいことでした。
フリーランスと接するときって、つい「頑張ってもらうためのインセンティブ」や「指示の出し方」に意識がいきがちです。でも、本質はそこじゃない。その人がワクワクできるか、自分の仕事が意味あるものだと思えるかどうかだと考えています。
それが実現できたのは、Expert Partners Marketingが紹介してくれたフリーランスの方が「フィーを貰えればいい」という思考ではなく、会社やプロダクトに真摯に向き合ってくれる本質的な能力を持った方だったからだと思います。
関わり方を変えるだけで、フリーランスが本来持っているポテンシャルは何倍にも引き出せます。「人として向き合う」姿勢こそが、信頼やロイヤリティ、ひいては事業成果に繋がる。私はそう信じています。
人を動かすのは、条件ではなく、共感と信頼。フリーランスであっても、面白い事業には本気で取り組みたくなるものです。だからこそ、関わり方ひとつで、“外部パートナー”が“中核メンバー”に変わる。そう実感した今回の経験は、多くの企業にも共有したい成功例だと感じています。
ただ、そのような共感や信頼がすぐに築けるフリーランスの方と出会うのは難しいので、Expert Partners Marketingのように自社のいまの状況や課題に寄り添ってくれるパートナーが必要だと思います。
※業務委託で契約し、稼働すること